棘が痛い・・・「イラクサ」 |
アカタテハやサカハチチョウの幼虫が食べる大事な草本ですが、この「イラクサ」の葉・葉柄・茎に触れたりすると、ピリッとした凄い傷みを感じます。
小学生のころ、第二次世界大戦の戦況が厳しくなり、山梨県の禾生(かせい)という村落に疎開していたことがあります。
近くには、大月市があり連日のようにアメリカ軍の艦載機がやってきて、恐ろしかったころです、疎開先の暗いジメジメした林の中に不用意に入り込むと、チクッ!とした痛みが走り慌てて、周囲を見回しますが、何も居ません・・・不思議だな?・・・と思って回りを見回して驚きました・・・。そこには、茎や葉に刺がある草が生えていました・・・これが「イラクサ」との衝撃的な出会いでした・・・。
それ以降、注意はしていても何回か同じような=痛み=を味あわされています・・・。
江戸時代中期の「有毒草本図説」には、すでに=いらくさ=の名前が記されています、この棘に刺されるとひどい痛みと赤い湿しんがでてしまい「イラクサ」の名前を嫌でも知ることになります。
「イラクサ」の古語は、=伊良(いら)=または、=以良(いら)=などといっていたようで、=棘=で表すこともあったようです。
とにかく、この「イラクサ」だけは、ひどい目に会うことで自然に覚えてしまいました。