「ナカウスエダシャク」 |
いよいよ今年も=節分=の季節になった・・・春はもうすぐそこまでやってきているようです。今日の掲載種は、同定に随分迷った=蛾=です。
いろいろと調べてみたら、どうやら「ナカウスエダシャク」らしい事に気が付いた・・・。前翅の=内横線=と外側の=外横線=の間にシロっぽい帯が見えますが、どうやらこれがこの種の種名になった由来のようです。後翅の方にも細い線が見えますが、これも特徴と一致します。
2007年の晩秋に埼玉県秩父市の入り口にある横瀬町の休憩所で見つけた小さな蛾でしたが、地味である上に非常に判断し難い蛾だったので、そのまま同定できないでいました。
この付近には、埼玉県民の森という自然度豊かなフィールドがあるので、ちょくちょく出掛けていますが、色々な=虫=に出くわすので、いつもたのしみにしているポイントです。
あらためて、この「ナカウスエダシャク」を眺めてみながら、文献を見てみると白い帯のまがりかたの説明と一致するのでひとまず安心です。分布域を調べてみたら、本州の宮城県以南から西に分布しているようで、四国九州を経て対馬・屋久島・奄美諸島までいることを知りました。
海外では、朝鮮半島にも生息域があるといいます。
「ナカウスエダシャク」の幼虫はかなり多食性らしく、松・ブナ・バラ・ツバキ・ツツジなどを食べて育つようです、晩秋までしぶとく残っているごく普通種だった・・・。
2007-10-21 「ナカウスエダシャク」