シジュウカラガン亜種・・・「ヒメシジュウカラガン」 |
宮城県伊豆沼は、マガンの渡来地として有名ですが、何回か野鳥観察に出かけました・・・その時にシジュウカラガンの亜種で「ヒメシジュウカラガン」を観察したことがあります。しかし、このときには写真を撮影できませんでした・・・。その後何年か経ち、昨年の2月に関東近県にやってきていることを野鳥観察の先輩から聞きました・・・。その時に撮影した「ヒメシジュウカラガン」なのですが、あまり良い写真が撮れなかったので掲載を見送っていました・・・。しかし、珍しい野鳥なので、掲載することにしました。ガンの群れに混じって少数が渡来する「シジュウカラガン」ですが、大正時代か昭和時代の初め頃までは、当時の宮城県にはかなりの飛来数があったようです。その中にはこの「ヒメシジュウカラガン」も混じっていたかもしれません。
江戸時代の=衆芳軒旧蔵=が著した「禽譜」という図譜がありますが、この中に「いぬがん」というのがあります・・・この「いぬがん」というのは、今で言うシジュウカラガンのことで、=いぬ=という言葉は、「似ているが違っている・・・」という意味なのだそうです、従って、「マガンに似てはいるけれども異なる種類のガン=いぬがん=」となったと言います。この「いぬがん」と言う名前、同時代の=堀田正敦=が解説した「堀田禽譜」にも出てきます。
江戸時代中期の「観文禽譜」という図譜には次のように書かれてあります・・・「・・・仙台に甚多し、形まがんより小にして、かりがねより大なり頭黒く頬に四十からの如き白文あり・・・」つまり、このシジュウカラガンとかヒメシジュウカラガンの頬の白い斑紋は「シジュウカラ(四十雀)」の白紋によって名付けられたもののようです。和名の語源が「シジュウカラ」にあったとは驚きました。
あの時、ずっとあえなかったヒメシジュウカラガンが関東、ということで私も行ってみました。小さくてかわいかったですね。
シジュウカラガンがイヌガンと言われていたんですか…。
植物でもイヌ○○というのはたくさんありますが、ちょっと気の毒ですね。