久しぶりに「蛍(ほたる)」を観賞した |
先日の東北旅行で久しぶりに宿の近くで「ゲンジボタル」の飛び交う姿を観賞して子供の頃を思い出してしまった・・・幼いころ、ホタルを捕まえて、蚊帳(かや)の中に放して=光の点滅=を楽しんだ事を思い出してしまった・・・。
「蛍(ほたる)」の仲間は、世界中になんと、2,100種類も居るそうで、攻撃的な「ホタル」も居るようです・・・アメリカ大陸にいる=ベルシコロールホタル=というのは、まさにその典型的なホタルで、自分以外の別種の=ホタルの発光パターン=を真似することが出来るといいます、その=偽の光信号=を放つ事によって別種のホタルをおびき寄せて、捕まえて食べてしまうのだそうです・・・長い進化の過程で、このような行動が形成されたという事ですが、このことを=攻撃的擬態=というそうです・・・あァ恐ろしい事です。
日本のホタルは、全部で46種類居るそうですが、このブログでも既に、数種類の「ホタル」を取り上げていますが、その殆どは成虫になっても=光らないホタル=です。
日本で光を発する「ホタル」は、「ゲンジボタル」・「ヘイケボタル」・「ヒメボタル」の3種ですが今日の画像は、その中でも一番大きい「ゲンジボタル」です。
俳聖:松尾 芭蕉 も「ホタル」を詠んだ俳句を幾つか残しています。
此(この)ほたる田ごとの月にくらべみん 松尾 芭蕉 1688年
ほたる見や船頭酔(よふ)ておぼつかな 松尾芭蕉 1690年
「ゲンジボタル」の発光パターンは、地域によって光る時間が違うそうで、東日本では、4秒間隔、そして西日本では、2秒間隔なのだそうです、そして中間的な静岡辺りでは、それが3秒間隔で点滅するのだそうです・・・誠に面白い現象ですね。
それもこれも雄と雌のラブコールのサインだといいますから我々はその雄と雌の愛情のシグナルを眺めていたんですね・・・。
学習院大学理学部で教鞭を執られていた「小西 正泰(こにしまさやす)」農学博士の著書に「虫の博物誌」 朝日選書 という本があります。この中に面白いことが書いてあります。
朝鮮半島には「ホタル」が=犬の糞から生まれる=というのがあります、この俗信の事から「ホタル」のことを、「犬糞虫=ケートンポレ」ということがあるのです。
そのために当地の慶北地方に伝わる=わらべ歌=を紹介しています・・・。
犬糞(いぬぐそ)ホーイ、牛糞ホーイ、川下に川下に、
土掘って 飯炊け、土掘って 飯炊け
2007-6-30 「ゲンジボタル」
ゲンジは旧盆まえに志賀高原で見たのが印象的でした。ヘイケよりもずっと大きな光に驚きました。
ベルシコロールはある本でその存在を知り、行動の奇抜さに目を見張りました。