東日本では珍しい「シマアジ」 |
今から4年程前のことでした、神奈川県に、カモの仲間「シマアジ」が来ているということを聞いて、出掛けてみました・・・ユーラシア大陸の中緯度付近に広く分布しているのですが、東関東では観察機会の少ない「カモ」です・・・。
繁殖期特有の「三日月斑」の眉斑がとても綺麗でした・・・この野鳥を初めて観察したのは、2000年9月8日、沖縄県の金武町というところでした、しかし、望遠レンズを持っていなかったので、写真に撮る事は出来ませんでした。2年ぶりに再会した「シマアジ」に興奮しながら、シャッターを押しました・・・これが下の画像です。時々、水に首を突っ込んで「水草」を食べていました。
江戸時代中期からこの「シマアジ」は知られていたようで、当時は「しまあぢ」と呼ばれていたようです。名前の由来を調べてみると、「しまあぢ」の=しま=というのは、島に棲息する特殊な種類、または、異国産のもの、あるいは、やや変わった種類につける「接頭語」ということで、この場合は、他のものに対して=変わっている=という意味合いの言葉だといいます。又この接頭語に続く「あぢ」ですが、もともと「あぢ」というのは、「コガモ」の古名でこの場合は、=コガモに似ていてやや変わった種類・・・という意味だそうです・・・そういえば、大きさもほかの「カモ」に対して小柄で「コガモ」ぐらいの大きさしかありません。それでも、目の上の「眉斑」は、三日月型」でとても美しかったです。
「百鳥図」に出てくる「島味鳧=しまあぢかも」の三日月斑は綺麗に描かれているし、なかなか特徴をよくとらえていると思います・・・そのほかの異名は、「しまあぢ」のほか「しまあぢかも」・「だいせうかも」があって、「だいせうかも」は明治時代の「博物館禽譜」に」出てきます。