「サカハチチョウ」季節型の不思議 |
「サカハチチョウ」を初めて観察したのは、中学生のころ、東京都郊外にある高尾山の渓流沿いの登山道だった・・・。長じて、この「サカハチチョウ」に季節型があって春型と夏型で、あまりにも「斑紋」に違いがあって驚いたことを今でも覚えています・・・。
北海道には、冬にしか行ったことが無いので、未だに観察したことが無い似た種類の「アカマダラ」と言う種類がいますが、「サカハチチョウ」と似たような季節的変異が現れると言います。
「サカハチチョウ」の季節による翅表の違いに驚いてはいたのですが、同じように翅裏でも顕著な季節変異が見られます・・・下の画像がその季節変異ですが、「春型」では中央の白い帯状の斑紋が細いのですが、「夏型」では、画像のように中央の白帯がかなり幅広くなって、とても綺麗です。翅表も同じような傾向が出るので、おもしろいです。
ただ、本州の高地帯や北海道では、稀に「春型・夏型の中間的な特徴」を持った個体が得られるそうですから、単に1日の「日長時間」の変化だけでなく、気温も関係しているのかもしれません・・・。「原色日本昆虫生態図鑑 チョウ編」によりますと、季節型決定の要因が事細かに書かれていますが、ここでは、省略したいとおもいます・・・しかし、幼虫の4-5令のステージの頃の一日の昼の明るい時間と、夜の暗い時間の割合が季節型が出来る主な要因になるという話はとても興味があって面白いです・・・。
2004-5-12 「サカハチチョウ」 春型
この乙女、気が強かったのか、アテーナ女神に織物の腕比べを挑戦して女神の怒りをかい、「蜘蛛」に姿を変えられてしまったと言うことです。種名:burejana というのは、最初の発見地アムール地方のBreja からだといいます。
春型と夏型の斑紋の違いも含めてとても好きな蝶のひとつです。
高地に行くと春型の出現期が長いのか7月とかに春型の姿が見られ新鮮な驚きがあります。
今年は、夏に春型の姿を見る機会が多く、ついに8月に見てしまいました(^^;
稀に春夏の中間型も出現するようで面白いですね。
アカマダラの夏型は撮影時はサカハチと思い込んでいました。もっとしっかり撮影しておきたかったので残念です。(^^;