「ハラビロカマキリ」は、樹上生活者だった |
虫の観察は、同じような環境を探していたのでは、いつも同じような「虫」との出会いになってしまう・・・草原性の昆虫も居れば、水辺が好きな虫・雑木林の好きな虫・針葉樹あるいは広葉樹の好きな虫、様々な環境を観察して回らないと目的の虫クンに出会うことは出来ない・・・。
今まで、随分探し回った「ハラビロカマキリ」も、私は、なかなか出会えない昆虫でした。
昨日の、鶴ヶ島市の観察会で、その目的が達せられました・・・一度見つかると、次々に探せるから愉快です・・・。未だ幼生のものから成虫まで色々観察できて嬉しかったです・・・。
やはり、反省すべきは「ハラビロカマキリ」の棲息している場所を知らなかったのですね、聞いてみると、「樹上生活」だったのです・・・多分、今まで目線が違っていたのかもしれません。
首(前胸)が短くて腹部の幅もとても広い感じです、どちらかと言うと「太っちょのカマキリ」でした、その特徴は、前翅の中央付近の両サイドに「黄白色」の斑紋があることです。図鑑で見ていたのですぐに判りました・・・。「カマキリ」の仲間は、他の昆虫と違って、「頭」がクルクル自由に動くことが出来ます、カマキリの動くものに対する反応は素早く、「動視」というか、「動体視力」というか、相手が動くものに対しての行動の早さにはビックリします。
何年か前に「アサマイチモンジ」を見ていたときです、樹の枝近くを飛んでいたチョウが「フッ!」と消えたのです・・・「アレレ!」と思って木の枝付近を見つめるとカマキリの鋭い「鎌」にガッチリ抑えられていました・・・。「蟷螂(カマキリ)」は待ち伏せタイプの狩りをするのですね。
俗説に、「カマキリ」雄は交尾中に雌に食べられてしまうと言うのがあります。しかしこれは正確では無いようです・・・京都大学農学部昆虫学研究室の報文のなかに、書かれていますが、食べられるのは、僅かに3%だと言うのです、大方のオスは交尾が終わるとサッサと逃げ出すそうです。
2006-8-27 樹上生活者「ハラビロカマキリ」
それにしても本土の昆虫は、成長・成熟が早い。私の住む五島のハラビロカマキリは、まだ翅が生えてないか生えかけばかりです。
去年、ハラビロカマキリを数頭捕まえて、水につけてみましたがハリガネムシは出てきませんでした。埼玉県のハラビロカマキリはどうなのでしょうか。興味が有ります。