「チャイロスズメバチ」は、数が少ないスズメバチ |
今日は、もの凄く気温が高くて蒸し暑い・・・。
昨日午後から、幾分涼しくなったので、資料調べをしに北本自然観察公園に出掛けた。
学芸員から、「チャイロスズメバチ」がいると聞いて、現場に行ってみた。
この「チャイロスズメバチ」は、日本産のスズメバチの中では珍しい種類に入るなかなか獰猛なスズメバチなのです。昨年もさいたま市の公園にいることを聞いて出かけましたがチョット近づくと攻撃姿勢をみせるので危険です。日本産のスズメバチの中では全体の「1%」という占有率なので、探すのが大変なのです。
全体の占有率をもう一度掲載しましょう・・・
キイロスズメバチ 45%
コガタスズメバチ 30%
モンスズメバチ 10%
オオスズメバチ 8%
ヒメスズメバチ 5%
チャイロスズメバチ 1%
ツマグロスズメバチ 1%
このように珍しい「チャイロスズメバチ」の色彩は、とても変わっていて、ひと目で判別できます。この公園では、「キイロスズメバチ」の「巣」の乗っ取りを図っているようで、とても警戒心が強く、遠くからの観察になりました・・・。
「キイロスズメバチ」の働き蜂が羽化するのを見計らってその羽化直後の巣を「ハイジャック」して寄主であるキイロスズメバチの女王蜂を刺し殺してその子分のキイロスズメバチの働き蜂に自分の子供の世話をさせるということをするのです・・・。
最終的には、その「巣」を乗っ取って、「チャイロスズメバチ」王国を作ってしまうのです。このように、一時的に二つの異なった種類が存在することを=「社会寄主性」=といって、チャイロスズメバチでは、寄主として「キイロスズメバチ」「モンスズメバチ」などを選ぶといいます。「チャイロスズメバチ」は、100-300卵を育て、オスと新女王は、9月から10月ごろ現れるようです。
「ハイジャック」するためなのか、「巣」の入り口で2-3頭のチャイロスズメバチが見張っていて時々、キイロスズメバチが帰巣しても攻撃することなく「門番」のチャイロスズメバチは出入りを許していました・・・計画犯ですね。
2006-7-14