「サビキコリ」もコメツキムシの仲間 |
中学生のころだったろうか、この「サビコキリ」という変な名前の昆虫を知った、図鑑で見る限りあまりパッとしたような「虫」ではなかったけれども、その名前が不思議だったので良く憶えています・・・。
コメツキムシの仲間は、頭部のすぐ後ろ「前胸部」と翅の部分「翅鞘部」が少し離れ、極端に曲げ易くなっていて、お腹を上に向けると、「前胸部」と「翅鞘部」を「へ」の字に曲げて、それを一瞬のうちにピンと水平に伸ばして空中に跳ね上がり、起き上がるので、中学生のころ、コメツキを捕まえては、逆さにして机の上におき、飛び跳ねるのを面白がって見ていた・・・。
ビニール袋に「サビキコリ」を入れて、お腹側をルーペで観察してみた。すると、新たな発見があった・・・「前胸部」から蝉の口吻のようなものが出ていて、その先端が「翅鞘部」の方に伸びて、ピストンのように上下していた・・・もしかして、これは、起き上がるときの「バネ」の役目をしているのかもしれないと、思った・・・。
今度、他の「コメツキ」を捕まえて、「同じ構造」になっているかどうか調べてみよう・・・また新たな疑問が出来た=飛び跳ねる構造を調べてみたが今の段階では、私には解らない・・・。
本題に戻しましょう・・・「サビキコリ」は、名前のように酸化した鉄のように「サビ(錆)」色をしていて、他のコメツキが「ツヤツヤ」した肌をしているのに、ぜんぜん控えめな地味な感じのコメツキなのです。しかも横幅も、他のコメツキがスマートなのに太っちょで「ずんぐりむっくり」という体形なのが可笑しい・・・。日本全国に普通に分布しているので探してみて欲しい。
昨日、観察した「サビキコリ」はフジにいたがヨモギ、イタドリ、クズなどで見られるので、林縁を歩いたら気をつけてください。
似た種類に「ホソサビキコリ」がいますが、「サビキコリ」は「前胸背面」に2個の小さな「隆起」があるので、見分けが付きます。
2006-5-10 「サビキコリ」
*サビキコリ