2018年3月26日 晴れ。
東京:恩賜上野動物園に行ったら、=ハゲワシ=がいた・・・。
鳥葬(鳥に死体を食べさせて、来世に旅経つ、チベット仏教文化圏の葬式の一種)のふるさと・・・ネパールに旅したのは、今から20年ぐらい前の1997年4月のことだった。
家内を東京から呼び寄せて、滞在中の=タイ=のバンコックから、ネパールの首都・カトマンズに向かっていました、そこからポカラに向かい世界の屋根を眺めて感傷にふけった思い出があります。
後日、ヒマラヤの山々の最高峰を眺めて、この地が鳥葬の故郷なんだ、と思いました。
滞在のネパールでは、いろんな場所を見ましたが、死体を川に流す葬式の現場も見ました。
仏教徒の国らしい景観でした。
チベット仏教の伝播している地域はかなり多く、中国・ブータン・ネパール北部・インド・モンゴルの一部・チベット文化圏・・・などであり、それぞれ環境負荷が大きかったということができます。
大きな樹木が生育しないなどもその一つでしょう。
仏教の教えで、来世に無事にたどり着き、その旅立ちの無事を祈るという意味から、=ハゲワシ=に死んだ後の肉体を食べてもらうという風習が生まれたのでしょう。
しかし、=ハゲワシ=は100,000羽=も生息していたものが、=1,000羽=にまで激減したというのです。
その理由というのが、神聖な動物といわれる=牛の最後=を苦しまないように薬品=ディクロフェナック=という鎮痛剤を使い死期を迎えさせたというのです。
しかし、その=牛の死体=を食べたのが、=ハゲワシ=だったのです、そのために、牛だけではなく、=ハゲワシ=も死んでしまったというわけです。
そこで2006年から、=ディクロフェナック=が使われなくなり、=ハゲワシ=保護に向かったのです。
動物の死体を食べる=ハゲワシ=はこうして生息数減少に歯止めがかかったといいます。
下の写真は、「ベンガルハゲワシ」ですが、その他にも、=インドシロエリハゲワシ=・ハシボソハゲワシ=などがいます。
2018-3-23 「ベンガルハゲワシ」 東京:恩賜上野動物園