「シマフクロウ」は、国の天然記念物 |
フクロウ目フクロウ科の中でも最大種「シマフクロウ」に会いたい為に、北海道に渡ったのは、今から3年ほど前のことでした・・・。野鳥仲間の先輩たちに連れられて、茨城県の大洗港から車ごと乗船して苫小牧港に到着して、大雪山系の山奥に入りました・・・。
「シマフクロウ」は、ノウサギ、ネズミ、魚、両棲類などを捕まえているそうですが、近年の生息数減少は激しく、本来の生活環境である原生林の減少などで、大きな樹洞もなくなって、日本での生息数は僅か「100」羽前後だといわれています・・・悲しいことです、「トキ」の二の舞にならなければ良いのですが・・・。レッドデーターブックでは、「絶滅危惧 I A」に指定されていて、とても私には縁のない野鳥と思っていました・・・。現地で、「ボウッーボウッー・・・・・・」と言う鳴き声を聞いたのはそんなことを考えているときでした・・・あわてて、野鳥仲間の先輩たちのところまで戻ってその鳴き声を先輩たちに告げたのです・・・すると、「それだ!・・・」後は、どこをどう走ったのか覚えていませんでした。
後で、図鑑で確認すると、雄と雌が鳴き交わすときには、「ボーボーッ」と雄が鳴くと雌が「ウー」と鳴く、とあったので、私には二つの声が重なって聞こえてしまったのでした・・・。
暗かったのと、遠かったので、上手く撮れなかったのですが、2羽並んでいる姿はフクロウでありながらミミズクのような「羽角」がしっかり観察できました。
2002-10-13 「シマフクロウ」の雄と雌 北海道にて

アイヌ民族の「森の守り神=カムイコタン」の永遠の繁栄と幸せを祈って遠くから見守ってその場をあとにしました・・・。
江戸時代の動植物図譜が優れていることは、「タマムシ」の項目で既に取り上げましたが、日本画の世界に「花鳥図」というジャンルがあり、美しい「鳥」の図説が多く残されているので、機会を捉えて紹介してみたいと思います・・・。
今日は、16,000石の佐野藩主だった「堀田正敦(1755-1832)」があらわした「堀田禽譜」に出ている「シマフクロウ」です。下の図を見てください、美しくて描写が正確であることに驚かされます、「羽角」が長くて幅広いことも正確に写図されていますね。びっくりです。
「堀田禽譜」に描かれた「シマフクロウ」 江戸の動植物図より

*chochoensisの=野鳥の先生=から購入した「シマフクロウ」
カメラマン:高橋 喜代治 さん 撮影の「シマフクロウ」
*この写真の著作権は、高橋 喜代治さんにあります。複製は禁止です。
