コチャバネセセリ=蛹化=は、地上に落下して行われる |
今まで「コチャバネセセリ」=蛹=が見つからなかった理由
林縁や公園など=アズマネザサ=の生育している環境で、終令幼虫までは探せるものの・・・「コチャバネセセリ」蛹がどうしても見つからなかった・・・。
1令から5令までの「コチャバネセセリ」の幼虫は、アズマネザサの葉の主脈を残して、葉の先端部分に=三角形の袋状の巣=を作ることで知られています。
この主脈が野外ではとてもよく目立つために、「コチャバネセセリ」の幼虫探しは、それほど難しくはありません。
ところが、いざ=蛹=を探そうとすると、いつの間にか=三角形の袋状の巣=は、空き家になっているか、切り取られたように無くなっているのでした・・・。
そこで、生態図鑑をもう一度熟読してみると・・・幼虫の令数が変わるたびに、その=三角形の袋状の巣=は、主脈を噛み切り、他の葉に同じような巣を作り変えると言うのです、つまり、=巣=を引越しすると言うわけです・・・終令(5令)になると、その=巣=は複数の葉を重ねて=巣=にして、同じように主脈を噛み切って、地上に落下して=蛹化=すると・・・あります。
なるほど、今まで「コチャバネセセリ」の蛹が探せなかった理由が解りました・・・。
そこで、飼育容器内で飼育して蛹を得ようと考えました・・・。
その結果、=巣=は令数に合わせて段々大きくなり、終令では3枚の葉をつづり合わせて=蛹化用の巣=を作ることが確認されました・・・。
*下の画像の下段右側が=蛹化用の巣=です。
そして、3枚合わせた葉を開いてみたら・・・「コチャバネセセリ」蛹が出てきました・・・。
初めての観察で、とても嬉しいです。
本などで読み、知識としては知っていても、それを実際に見ることができたらとても嬉しくなりますね。
実際に経験してこそ、知識は本物になると思うので、chochoensisさんの姿勢には遠く及びませんが、見習いたいと思います。
お金は掛からないし、アカデミックな雰囲気を味わえるだけでも幸せだと感じています。