外国人の名前を貰った、シリアゲムシ目・・・「プライヤシリアゲ」 |
今日、紹介する=虫=は、昆虫の中でももっとも原始的な部類に属する=シリアゲムシ=という仲間の昆虫です・・・。
種名がいかにも外国の響きがあるこの=ムシ=・・・実は、イギリス人の名前から付けられたものです。
江戸時代が終わって、丁髷(ちょんまげ)頭の武士たちも、ざんぎり頭になった明治時代の初頭のころ、明治4年(1871年)のことです・・・イギリスから火災保険・船舶保険を扱う、「Henry James Stovin Pryer」という人が神奈川県の横浜にやってきて、保険代理店を営んでいました。
彼、Henry J.S Pryer =ヘンリー・プライヤー=(1850-1888) は、民間欧米人として日本にやって来たのですが、日本の博物学への探究心と博学ぶりで野鳥や蝶類などかなり広く研究しました、その後、「日本蝶類図譜」全3巻を著したことで有名ですが、滞在中に=シリアゲムシ=を発見してその名前が献名されたものだと言います。若くして日本で亡くなったために、現在でもヘンリーの墓地は横浜の外人墓地にあるようです。
この、「プライヤシリアゲ」は、交尾するときに、雄が雌に=プレゼント=をすることでも有名で、♂は交尾をする前に、未消化の餌を丸く丸めて♀にプレゼントして、♀がそのプレゼントに夢中になっている間に、交尾してしまうようです・・・なかなか高等戦術を持った知恵者なのです。
2009-7-21 「プライヤシリアゲ」
*プライヤシリアゲ
*尚、この=ヘンリー・プライヤー=の著した「日本蝶類図譜」1~3巻に掲載された新発見種「ルーミスシジミ」は、このブログの2006-3-31 記事「ルーミスシジミ」はきれいだな・・・に詳しく掲載していますので、下記の表題をクリックしてください・・・。
「ルーミスシジミ」