葉裏に止まった「スカシノメイガ」 |
「北本自然観察公園」は、とても自然度の高い公園で、日常の公園管理も=自然をそのまま大切にする=という意識がとても良く表れ、小さな昆虫たちが数多く生息しています。今年の5月中旬のことです、林縁を歩いていたら、小さな=蛾=が飛び出して近くの葉裏に止まってしまいました・・・空を見上げるように下からデジカメを向けて撮影したのが、=メイガ科・ノメイガ亜科=「スカシノメイガ」でした・・・前翅の前縁の長さも12-3ミリしかない小さなメイガでした。蛾の撮影を始めてから、葉裏に逃げ込む=蛾=が多いことに気がついていましたが、この「スカシノメイガ」もそうした習性を持っていました・・・。=メイガ科=は、種類数が多くて、しかも小型の種類が多く、同定に苦労しますが、この「スカシノメイガ」は比較的わかりやすい模様をしていたので、同定することが出来ました・・・。=メイガ科=の中でもこの=ノメイガ亜科=の仲間は、特に種類数が多く植物の害虫になるものも知られています。
「北本自然観察公園」には、=桑(くわ)=の大きな樹も多くありますので、この=桑=とか=楮(こうぞ)=を摂食する「スカシノメイガ」にとっては棲み易い環境になっているのかもしれません。北海道から本州・四国・九州にかけて分布しており、海外では中国が知られています。毎年、5月から9月頃にかけて観察できますが、棲息地はやや山地のほうに多いといいます。