2024年3月10日 晴れ。
昔、日本では天然記念物 絶滅危惧種1A類に指定されている、北海道の特産種を観察に行った事があります。冬の寒い時期で、大雪山系の山奥にある、芽登温泉という場所に行ったのです。
それまで、シマフクロウの生態もよくわからずに、先輩にくっついていったのです。
シマフクロウは、フクロウ目フクロウ科ワシミミズク属の野鳥で日本での最大種であり、北海道でも当時、100羽ぐらいーーーしか居ないという超貴重な野鳥でした。
観察出来るか不安だったのですが、先輩のご指導で現地に行ったのです。
宿泊地に行ったものの、当然、野鳥の姿はありませんでした。
先輩諸氏は、出て来るまで、宴会だと言って引き上げてしまったのですが、私は現場に残りました。程の良い斥候、見張り役ですそれでも後輩ですから満足して居ました。
寒さ厳しい中、夜半が過ぎて行きますその時に、聞き慣れない鳴き声を聞いたのです。
慌てて、先輩たちに知らせに走りましたーーー。
それが下の記事です。当時の掲載時のままです。
最後の写真は追加しました。
2006年1月11日 はれ。
フクロウ目フクロウ科の中でも最大種「シマフクロウ」に会いたい為に、北海道に渡ったのは、今から3年ほど前のことでした・・・。野鳥仲間の先輩たちに連れられて、茨城県の大洗港から車ごと乗船して苫小牧港に到着して、大雪山系の山奥に入りました・・・。「シマフクロウ」は、ノウサギ、ネズミ、魚、両棲類などを捕まえているそうですが、近年の生息数減少は激しく、本来の生活環境である原生林の減少などで、大きな樹洞もなくなって、日本での生息数は僅か「100」羽前後だといわれています・・・悲しいことです、「トキ」の二の舞にならなければ良いのですが・・・。レッドデーターブックでは、「絶滅危惧 I A」に指定されていて、とても私には縁のない野鳥と思っていました・・・。現地で、「ボウッーボウッー・・・・・・」と言う鳴き声を聞いたのはそんなことを考えているときでした・・・あわてて、野鳥仲間の先輩たちのところまで戻ってその鳴き声を先輩たちに告げたのです・・・すると、「それだ!・・・」後は、どこをどう走ったのか覚えていませんでした。
後で、図鑑で確認すると、雄と雌が鳴き交わすときには、「ボーボーッ」と雄が鳴くと雌が「ウー」と鳴く、とあったので、私には二つの声が重なって聞こえてしまったのでした・・・。暗かったのと、遠かったので、上手く撮れなかったのですが、2羽並んでいる姿はフクロウでありながらミミズクのような「羽角」がしっかり観察できました。
2002-10-13 「シマフクロウ」の雄と雌 北海道
アイヌ民族の「森の守り神=カムイコタン」の永遠の繁栄と幸せを祈って遠くから見守ってその場をあとにしました・・・。江戸時代の動植物図譜が優れていることは、「タマムシ」の項目で既に取り上げましたが、日本画の世界に「花鳥図」というジャンルがあり、美しい「鳥」の図説が多く残されているので、機会を捉えて紹介してみたいと思います・・・。今日は、16,000石の佐野藩主だった「堀田正敦(1755-1832)」があらわした「堀田禽譜」に出ている「シマフクロウ」です。下の図を見てください、美しくて描写が正確であることに驚かされます、「羽角」が長くて幅広いことも正確に写図されていますね。びっくりです。
「堀田禽譜」に描かれた「シマフクロウ」 江戸の動植物図より
*chochoensisの=野鳥の先生=から購入した「シマフクロウ」
カメラマン:高橋 喜代治 さん 撮影の「シマフクロウ」
*この写真の著作権は、高橋 喜代治さんにあります。複製は禁止です。
サハリンでは、1971年以降、未観察ですから、絶滅したと思われます。
現在では、中国の黒竜江省、吉林省、などに居て羽角がある。
夜行性で、10キロx2キロの範囲でつがいを形成する。淡水魚、両生類、甲殻類、小型の動物類を捕らえるという。
最近では、水質悪化、環境破壊などで生息数が減少しているという。
下の写真は、ウイキペディアによる。