暦の上では冬になったのに未だ居た「カネタタキ」 |
もう大分寒くなったのに先日出掛けた「北本自然観察公園」で、直翅目のコオロギの仲間である「カネタタキ」に出会った。
歩きつかれて湿地帯の傍の草むらにしゃがみこんだら、体長8ミリほどの小さな=虫=がいた。どうやらバッタの仲間のようですが、見た事がなかったのでデジカメで写真を撮り、観察舎に戻ってバッタに詳しい学芸員の岩井 大輔さんに聞いてみた・・・すると、名前は良く聞いていた「カネタタキ」だと教えてくれた・・・こんなに小さいバッタだったんだ!
しかも、幼虫みたいに翅が半分くらいしかないので一層驚いた・・・。知らないことが多すぎて毎日が新しい知見に出会えて、とても楽しく充実した日々を送らせてもらっています・・・。
この「カネタタキ」、鳴き声が・・・「・・・チンチンチン・・・」と澄んだ様な鳴き声なのだそうですが、昔の人は、この鳴き声を聞いて、樹の枝にぶら下がっている=蓑虫(みのむし)=が「・・・チチヨチチヨ・・・」と鳴くといい、どうやら、「カネタタキ」の鳴き声を間違ってそういう風に思い込んでいた事から間違ったといいます・・・。それにしても=蓑虫(みのむし)=が鳴く・・・なんとも風情があるような話です。
この「カネタタキ」、東北南部から西の地域に分布しているようで島嶼では、伊豆諸島・小笠原諸島・小豆島・対馬・五島列島・種子島・それと南西諸島とほぼ温暖な地域に普遍的に棲息しているようです・・・どうやら寒い地方は好きでないのかもしれません。
海外でも、韓国や中国・台湾などに分布しているようです。下の画像でわかるように、頭部と前胸背板は赤っぽい銅色をしており、前胸背板の後縁は、丸くなっています。脚や触角は淡い茶色で優しい感じがするバッタでした・・・。
南西諸島のほうに行くと翅色は暗化する傾向があり、卵は非休眠で一年中、幼虫や成虫が見られるといいますが、自宅周辺では年1化で=卵越冬=だといいます。
この「カネタタキ」も残り少ない儚い命を謳歌していたのかもしれません・・・。
2007-11-8 寒いのに未だ居た「カネタタキ」
*カネタタキ
カネタタキ、こうしてみるとおしゃれな服装をしていますね。いつもながら観察眼がすごい!
今日も午後いこうかなと思っています。来週も木曜日にいくと思います。お会いできるといいのですが。
夏の虫ですね。