「カラスノエンドウ」・「スズメノエンドウ」・「カスマグサ」 |
マメ科の似たもの仲間3種、「カラスノエンドウ」
今年の3月18日に、このブログで、マメ科「ツルフジバカマ」を掲載したことがあります。その時にもこれら=Vicia属=の仲間として「カラスノエンドウ」「スズメノエンドウ」のなまえを出しました・・・今日はそれらを含めて、似たものの画像が撮影できたので、紹介したいと思います。
まず、「カラスノエンドウ」です。ヨーロッパ原産だそうですが、その昔、滋賀県の伊吹山で発見された事から別名:イブキノエンドウと呼ばれたこともあったようです、現在では、「カラスノエンドウ」またの名を「ヤハズエンドウ」と呼んでいます。別名の「ヤハズエンドウ」と言うのは、=葉=の先端部が弓矢に使う=矢じり=のような形になっている事から名づけられたと言います。しかし、葉の形には変化が多く、必ずしも=矢じり=のようになっていないものもあります。下の画像は、=矢じり=型がはっきりしているものです。
花は、ピンク色、紅紫色などで=蝶形花=になっており、なかなか美しいものです。また、托葉はやや大きく、ギザギザがあり、その根元には、暗い小豆色の斑点があり、これを=花外蜜線=とよんでいます、この=花外蜜線=にはアリなどがやってきます・・・多分、「アリ」が「カラスノエンドウ」にやってくる害虫を守ってくれているのかもしれません・・・。
黒い豆果が出来るとその豆果の莢(さや)には=毛=があります。
2007-3-31 「カラスノエンドウ」 埼玉県:狭山丘陵にて
*花柄は、短く茎から直接出ているように見えます
「スズメノエンドウ」の花は、白くて小さいです、花柄は、やや長くてその先端に2-4個の白い花をつけます、そして豆果が熟すと、中の豆はそれぞれ2個はいっています。托葉の形は細く尖ったような形をしています。
2007-4-22 「スズメノエンドウ」 白い花と細い葉 埼玉県北本市
この「カスマグサ」の葉も「カラスノエンドウ」と「スズメノエンドウ」の中間ぐらいの細い葉で先端が尖っています。
特徴的なのは、「カスマグサ」の花柄は、長くて先端が2つに分かれて、それぞれの分かれた先端に薄紫色の花をつけることです。豆果の中には、種子が4個入っています。
この「カスマグサ」の花は、他の2種に比べて花の咲く時期が少し遅れるようです。
似た仲間で、おまけに似たような場所に生えているので、今度、野原で識別してみてください。
蝶の「ヒメシロチョウ」の産卵シーンに出会ったら産卵植物を良く観察してください、新らしい食草が見つかるかもしれません・・・。
2007-4-25 「カスマグサ」 埼玉県:都幾川村にて