ツマキチョウの食草「タネツケバナ」と「ミチタネツケバナ」 |
日増しに春の兆しが表れてきました・・・我が家の庭にも「ツマキチョウ」の食草「タネツケバナ」が勢い良く伸び始めています・・・これは、どこからか紛れ込んできたものの子孫でしょうが、今では立派な我が家の住民になっています・・・。
この「タネツケバナ」にとてもよく似た種類に「ミチタネツケバナ」という仲間がいます、この両者の違いを今日は、取り上げてみたいと思います。
チョウの図鑑を見てみると、「ツマキチョウ」の項目にツマキチョウの幼虫の食草として、アブラナ科タネツケバナ属の「タネツケバナ」を食べると記載されています・・・。
シロチョウ科の仲間は、アブラナ科の植物が好きですが、「ツマキチョウ」幼虫も好んで食べるようです。
数日前に、いつも行く「北本自然観察公園」に行ってきました・・・そこには、湿地の木道沿いに「タネツケバナ」が咲いていましたし、乾燥した草地には「ミチタネツケバナ」が咲いていました。
このように、両者には、棲息環境に違いがあるようです・・・。
花の脇には、=種=ができる長細い・・・長角果・・・という実が付いていますが、「ミチタネツケバナ」は、この長角果が花茎に=寄り沿うように=付いていますが、「タネツケバナ」の方は=花茎から離れるようにやや直角に=付いているような感じです。
また、葉は、「ミチタネツケバナ」はやや丸い葉ですが、「タネツケバナ」は、葉に切り込みが入ったようになっています・・・。まるで、マンガのサザエさんの頭のようです。一番の違いは、オシベの数が違っています・・・「タネツケバナ」は、オシベが6本、「ミチタネツケバナ」は、4本です。
「ミチタネツケバナ」は、実は、1988年に日本にやってきた=外来植物=つまり、帰化植物なのです・・・。最近随分増えているようです・・・。原産地はヨーロッパから東アジア辺りらしいです・・・。
この両者の違いは、ルーペでご覧になると良くわかるのですが、葉・葉茎・などの=微毛=を調べるのですが、ここでは省略しますので、図鑑で調べてくださいね・・・。
2004-4-22 タネツケバナの好きな「ツマキチョウ」 埼玉県嵐山町
*葉は切り込みがあり、長角果は横に伸びています
両方とも食草としているのでしょうか。
そうしてみると、受験のためとかいって「狭視的」に特定の科目だけ勉強するなんてのは無意味とも思えます。ですから、1つのことから周辺領域に興味の対象を広げていく姿勢を子ども達に伝えたいものです。そうすれば「忘れる」事なんかないと思いますし…。