「ハイイロウミツバメ」の想い出 |
この「ハイイロウミツバメ」を初めて観察したのは、今から7年前の師走のことでした・・・年末の掃除で明け暮れていた12月30日のことです、野鳥観察の先輩から電話を貰い、茨城県の波崎漁港に「ハイイロウミツバメ」が出た!と聞いたのです。すぐにその日、年末の喧騒で賑やかな町を抜け出して現地に着きました・・・まもなく漁港の中を短い距離を飛んでは、波に揺られている「ハイイロウミツバメ」を発見しました、姿を見て満足しましたが、距離が遠く、写真には撮れませんでした・・・。
そこで、野鳥観察の先輩で東京都港区にお住まいの長谷川 厚司さんにお願いして「ハイイロウミツバメ」の写真の掲載許可を戴くよう頼みました・・・すぐに掲載の許可をいただきましたので今日は、その写真を載せたいと思います。
この「ハイイロウミツバメ」の繁殖地は、ロシア領極東部の千島列島からアリューシャン列島、さらにアラスカ南部の島嶼を経て、アラスカの南部の島々、そして、カナダ西部の島々などで繁殖期を迎え、それ以外の季節には、北太平洋の北緯40度以北に棲息しています。日本では北海道沖や本州北部の沖合いで観察されることがありますが、沿岸部での観察は珍しいです。
丁度、chochoensisが観察した2000年には、この関東地方で数羽が観察されたラッキーな年だったようです。
他のウミツバメと違って体が淡い灰色でそれが「ハイイロウミツバメ」の名前の由来になったようで、特徴有る色彩でした。飛び方もヒラヒラした飛び方でとても優雅な感じでした・・・。
その後も数羽単位で確認されましたが、悪天候に悩まされた個体もいたようで、落鳥個体も観察しましたが、本当に羽は淡い色彩で綺麗でした・・・。
古い文献には無いだろうと思っていましたが、良く調べたら、江戸時代後期の図譜で衆芳軒旧蔵の「禽譜」という図譜に「信鳧=しんふ」という名前ででている事が解りました。そんな昔でも見つかっていたのには驚きました・・・。