「ナベヅル」 |
「ムタヅルは、秋キクのなえそめるころ渡ってきて
ブッポウグサのつぼみが目につくころに去る」
最初に掲げた諺は、鹿児島県出水市の地方に伝わるいわゆる俗信で、この中に出て来る「ムタヅル」と言うのが、出水地方の方言で「ナベヅル」の事です。
「ナベヅル」は、中国北東部の黒竜江=アムール川流域辺りから鹿児島県出水市に毎年のように秋の菊が咲く頃にやってきて、春先の蓮華草(レンゲソウ)=ブッポウグサの咲く頃に又北に向かって、飛んで行ってしまう事をいいあらわしたものです・・・。
鹿児島県の出水市で見られる=ツル=の殆どは、この「ナベヅル」と「マナヅル」で、私が訪ねたときにもたくさんの「ナベヅル」と「マナヅル」が出迎えてくれました。
江戸時代には、この「ナベヅル」も日本全国で観察できたと言いますが、現在では、この出水平野と、山口県熊毛町八代にやってくるだけになってしまっているそうです。
鎌倉時代には、この「ナベヅル」は、「くろづる」の名前で知られていたらしく、安土桃山時代の=日葡辞書=では「くろづる」が使われていると言います。
しかし、江戸時代に入ると「なべづる=ナベヅル」が定着したようで、その語源は、「灰黒色の墨のような鍋(なべ)の色彩の鶴」と言うのが由来だと言います。しかし、情緒の無い名前だと思うのは私だけなのでしょうか・・・。このほかに、「きぬかづき」という異名がありますが、このほうは「頭や頸が白いので、丁度、衣(きぬ)を被った姿=衣被(きぬかづき)と言われたものだといいます・・・むしろ、この「きぬかづき」の名前のほうが情緒たっぷりではありませんか・・・。
昨年、長崎の佐世保に行ったときに、運がよければ半島の上をツルが飛ぶといわれてしばらく空を見上げていました。しかし、残念ながら、それらしい鳥の飛翔は見ることができませんでした。
あこがれています------。
体の色が違うように見えます・・・・
今日庭でキタキチョウが落ちていました(><)動けないみたいで
そのまま自宅の寒いところへ移動させ昆虫ゼリーに乗せたら一生懸命
ストローを出していました、いつ外に返せば宜しいのでしょうか?
明日にでもその画像をUPしてみます
ナベヅル、左が成鳥で右が幼鳥です。