アオスジアゲハの食樹「クスノキ」 |
「クスノキ」は、どちらかと言うと暖地系の樹木で、「楠(くす)」というのは中国で「タブノキ」を指していたらしく「樟」と記述していたようです。クスノキ科ニッケイ属に属し、香辛料のシナモンや、月桂樹、爪楊枝などに使われるクロモジなどと近縁の仲間です・・・いずれも香りの強い仲間です。「クス」の語源については、独特の香りや芳香があることから、その匂い=つまり、臭し、くさし、くすし=というあたりが語源に繋がったのではないかというのが定説になっているようです。
「クスノキ」の材や枝などを水蒸気蒸留して得る、モノテルベンに属するケトンの一種「樟脳(しょうのう)」を得て防虫剤などに使用していました。この固体になった「樟脳」を昔、昆虫の標本箱に入れて標本に付いてしまった苦い経験があります、融点が178℃ですが常温でも昇華するので、この匂いを利用して、昔は良く防虫剤や鎮痛剤、家具、仏具、仏像などにも使われたといいます。話は、変わりますが、食用にする「アボカド」や仏壇に供える「線香」の材料になる「タブノキ」は、この「クスノキ」の親類なのです・・・。東京の上野公園や街路樹にも多く使われていますが、私が良く行く「北本自然観察公園」でも観察舎の前に良く繁った「クスノキ」があります。その神秘的な匂いや大木になる事から、神社などで「神木」になったりしているのを良く見かけます。葉の厚みのあることや、良く繁る事から交通騒音から遮断する効果が高いとしてアチコチで随分見られるようになりました、「アオスジアゲハ」の食樹として有名なだけにチョウ好きの私には嬉しい限りです・・・。
まだ野外で幼虫を見つけられないでいます。
小学生の頃の身近なチョウではぴか一の別嬪さんだったので、図鑑でクスノキが食樹であることを知って探しに行きました。
つかまえた幼虫は成虫まで育てましたが、羽化したばかりのこのチョウは本当に綺麗だったですね。
↓ススキとオギの区別知りませんでした。全部ススキだと思っていました(^^;