今から7年前の東京都台東区:「不忍池」に初めて出掛けたのは、1999年の3月4日でした。日本野鳥の会の参考書に「野鳥観察地:不忍池」とあったので、出掛けてみたのです・・・上野駅を降りて弁天島の方に向かっていくと、たくさんの「カモ」が出迎えてくれました・・・夥しい数の鴨です・・・その中でも初めて観察する「キンクロハジロ」に目を奪われました・・・白と黒のコントラストが鮮やかで目にまぶしく、自宅付近では観察できなかった事もあって強い衝撃を受けたのでした。こんなにたくさんの鴨がやって来る場所があったんだ・・・それ以来、夢中になって何回もこのフィールドに通う事になったのです。ユーラシア大陸北部から日本には冬にやってくるので、昔から良く知られていたようで、異名も多く、江戸時代前期には「きぐろあいさ」・「はじろがも」などと呼ばれ、江戸時代中期には「きんくろがも」・「をきつはじろ」、後期からは「きんくろはじろ=キンクロハジロ」と言われる様になったといいます。
昔は、ホシハジロ・スズガモ・ホオジロがモ・キンクロハジロ、などのように翼に白い部分がある鴨を纏めて全て「羽白鴨」=「はじろがも」と言ったらしい・・・。そして、キンクロハジロとホシハジロと比較するとキンクロハジロの方が海にも見られる事から「をきつはじろ」・「をきつとり」・「をきのはじろ」と呼んだようです。
面白いのは、「目」が黄色いことからの「こがねめはじろ」、そして、「冠羽」が後方に垂れ下がる事からの異名:「びんながはじろ」=鬢(びん)と言うのもあります。
「びんながはじろ」と言う名前が粋に見えますがどうでしょうか?
1999-4-1 「キンクロハジロ」 東京都台東区