「スズバチ」の陶芸作家 |
先日、荒川の河川敷で「ゴイシシジミ」の幼虫の撮影をして農道に出たら、後から「ハチ」が飛んできて目の前の砂利道に降りた・・・「アレッ!何だろう・・・」どこかで見たハチだけれどもトックリバチのように胴体がくびれています、でも、トックリバチにしては大きすぎる・・・そうだ!図鑑で見た「スズバチ」ではないだろうか・・・慎重にデジカメで撮影してデジカメ画像をパソコンに写してみた・・・腹部の橙黄色の帯が太い、さらに後胸の背面に1対の楕円紋が無い・・・色々見ていくとやはり「スズバチ」だと言う事が判った。
「スズバチ」は、ドロバチの仲間で、今頃の季節、秋も深まってくると子孫を残すために盛んに産卵するための行動が見られるようになります。人工の構築物をはじめとして雨の掛からないような場所を選んでドロを集めて唾液でこねながら、まるで「陶芸作家」のように「壺」のような形の巣を作りその中に=鱗翅類・・・チョウや蛾=の仲間の幼虫を捕まえてその巣に運び込み卵を1卵づつ産卵して、そのつぼ型の巣を数個単位で作って、泥のトンネルと言うか壺のアパートのようなものに仕上げます・・・まさに壺つくりの芸術家なのです・・・。
私が観察した「スズバチ」は、恐らくこの陶芸作家としての材料集めにやってきたものだと思います、何の変哲も無い砂利道ですが、その下にある細かい粒状の「砂」が欲しかったのかもしれません。芸術家は材料にもこだわっているのでしょうね・・・見ていると飛び立っても同じ場所に必ずやってくるのです、どうやって覚えているのでしょうか不思議でした。
巣の製造過程を観察してみたいものです。