仏教の名前を貰った「ヒメジャノメ」 |
日本中どこに行っても観察できる「ヒメジャノメ」が今日の主役です。先日、家内と二人で自宅から30分ほどの公園を訪ねました・・・草地は、茫々と伸び放題になったイネ科植物に被われています。家内がクヌギに止まったカブトムシの雄を見つけて喜んでいます。この自然の多い公園では、昆虫たちが多く棲んでいるので、私の好きなフィールドになっています。雑木林の中に足を踏み入れると、ピョンピョンとホッピングしながら飛ぶチョウを見つけましたそうです、「ヒメジャノメ」です。
子供の頃は、あまりにもどこにでも居たジャノメチョウなので、捕まえる意欲が沸かなくていつまでも私の標本箱には飾ることが出来ませんでした。このチョウ=ヒメジャノメ=の種名:gotama の由来は、古代インドの「ゴタマ・シッダール」によって創設された宗教で、その教えは、=4ッの真理と8ッの正しい行い=を基本に拡がった宗教で東アジア・東南アジアを中心に約3億人の信者がいると言われる宗教創設者の名前から付けられています。なんとも由緒正しいチョウなのです・・・。
普通種といわれる「ヒメジャノメ」の名前も調べてみるとその奥は深いことがわかります・・・。この宗教の教えの中に、自分の正しい行いをするために、嘘や悪口、中傷そしてむやみな「殺生」をしないというのがあります。「タイ」に住んでいたときに、お寺さんの住職の息子さんに車の運転をお願いしたことがあります。その頃、日曜日になるとチョウや虫を観察するために度々その僧侶の息子さんと行動を共にしていました・・・ある日のことです、野原で大きな「蟻塚」を見つけました、私は、何の気なしにその「蟻塚」を壊して中の「アリ」の様子を観察したのです、彼はそれを見て黙って「蟻塚」を元のように修理し始めたのです・・・私は、直ぐに気がつきました・・・「嗚呼、悪いことをしてしまった・・・」この時ほど後悔したことはありません・・・。
それ以来、「むやみな殺生」には、気をつけるようになりました・・・。
今でも、彼の悲しそうな顔が浮かんできます・・・。