内陸部で観察した「ハマシギ」 |
干潟や海辺では、かなりの数が見られる「ハマシギ」の飛翔は、素晴らしいですが、この時には茨城県の内陸部で観察した「ハマシギ」でした、ポツンと佇む様子は、なにか寂しそうに見えたものです。大群で現れた「ハマシギ」は、海辺に降りるとゴカイや小さな虫を捕まえて食べているようですが、繁殖地は、北極海沿岸部やカムチャッカ半島、北部樺太地域で子育てをしているようです。このような、ゴカイを捕る様子が、昔から知られていたようで、江戸時代中期には既に、「むしくひしぎ=虫食い鴫」の名前で呼ばれていたようです。
江戸時代の図絵「観文禽譜」には次のような説明があります・・・「・・・むしくひしぎ、むしばみしぎ、大さ雀に倍す、背灰黒に腹白し、締鳥舗に云、嘴長しぎこれやと見ゆ・・・」とあって、「むしくひしぎ」の他にも「むしばみしぎ=虫食み鴫」の名前もあるようです・・・。
明治時代の図譜である「博物館禽譜」とか、江戸時代後期の「堀田禽譜」には、それぞれ「むしばみしぎ」と「はしながしぎ」が使われているそうです。
古い昔から、南北を渡り歩く「ハマシギ」が海岸線を埋め尽くすように居たのでしょうね・・・そのころの時代のように自然の干潟が残されますように祈らずには居られません・・・。