「ウラゴマダラシジミ」 |
懐かしいゼフィルス・・・紫色の鮮やかさ
いつの事だったろうか、中学生か高校生のころ、この平地産の「ゼフィルス」に熱が入ったことがあった・・・ミドリシジミやオオミドリシジミ、ミズイロオナガシジミ、アカシジミ、ウラナミアカシジミなど、他の平地産のゼフィルスがみんな「尾状突起」と呼ばれる尻尾のようなものを持っていたのだけれども、この「ウラゴマダラシジミ」は、尾状突起が無かった、「ミドリシジミ」の仲間なのに仲間はずれのような感じですが、イギリス人の「マレー」がこの「ウラゴマダラシジミ」を分類したのが、1873年のことでそれ以前は、ずっと「ヒメシジミ」の仲間として扱われてきたのです・・・。
その、姿・形からすれば、このような扱いも止むを得なかったのですが、その後、1942年に「ミドリシジミ」の仲間として認知されるまで、数奇な運命を背負わされてきたと言えます・・・。
実に70年間も「ヒメシジミの仲間」となっていたために、平山修次郎さんの「昆虫図譜」でもヒメシジミの仲間=シジミテフ=の仲間とされてきたのです。
裏面は白銀色に細かい黒の点々があるだけですが、その表は紫紺色と黒い縁取りがきれいで「ハッ」とするような美しさです。