「コゲラ」は小さいキツツキで可愛い |
数日前に、北本自然観察公園の子供の森近くの雑木林を歩いていたら、「ギーッッギーッッ・・・」と鳴きながらクヌギの幹を素早く回りながら上に上に上がっていくのが見えた・・・シジュウカラの群れと一緒になって、樹の枝を突きながら「虫」を探しているようだった。しばらく見ていると、上まで行くと、また別の樹に移って同じような行動をしていた。「アカゲラ」や「アオゲラ」のように大きくはないので、樹をつつく力はそんなに強くは無いけれども結構大きな「音」を立てていました・・・。キツツキの古語は、「テラツツキ」で、「テラ」と言うのは「取る」の意味で、「つついて虫を取る」という意味だそうです。その後、時代の変遷によって、「テラツツキ」が「ケラツツキ」に転じて、その後、下部が略されて=「ケラ」=になったと言います。
現在の「キツツキ」の仲間を「コゲラ」「アカゲラ」「アオゲラ」「クマゲラ」等といっているのは、それぞれに「ケラ」の冠頭に説明語を付けたものであると言います。「コゲラ」は勿論、キツツキの仲間では一番小さく、スズメとやや同じぐらいの大きさ、15センチぐらいしかありません。この「コゲラ」と言う名前は、=小さい「ケラ」という意味です。植物学者で学名に詳しい、中村 浩 博士は、さらにこう言っています、「ケラツツキ」→「ケツツキ」→「キツツキ」への転化となったものであると・・・。江戸時代以降、これが定着して「キツツキ」=「木突き」となったといいます。今でも地方では「テラツツキ」から転化したものであろう方言があり、テラツキキ、テラヅキ、テラツ、ケラツツキ、などの存在があります。
自宅から自転車で5分ほどの公園でもこの「コゲラ」はよく観察できる野鳥で、都市部の公園でも良く観察されるようになってきました、「虫」のいる枯れ木が増えたのでしょうか。
2000-1-29 写真展にも出した「コゲラ」