湿地帯の白い妖精・・・「ギンリョウソウ」 |
絶好の撮影日和りとなったので、光合成をしない、銀白色の植物を求めて、埼玉県:比企郡・滑川町の丘陵地帯に出掛けた。数日前に・・・朝日新聞の地方版に掲載されていたので、出かけたが、降り続く=雨=にたたられて、出かけるのが遅くなってしまった。現地に着くと、想像したとおり・・・全体の90%はすでに泥をかぶって綺麗な姿はなかったが、いくつかの白銀色の透明感のある個体を撮影してきた・・・。
雑木林の腐食した土壌に生育していたが、光合成しないためか、少し気持ちの悪い姿になっていた。日本では、江戸時代後期の「綱目啓蒙」という書籍に出ていることから、かなり昔から知られていたようです。
今から10年ほど前に自宅近くの=狭山丘陵=のやや暗くなった尾根筋の山道で観察したことがありますが、その時には、植物とは思わず、キノコの一種かと思って撮影しなかった。数年後、植物図鑑を見ていたら・・・名前がついていた・・・「ギンリョウソウ」・・・確かに銀色をした龍の頭のような植物だった。
腐食植物としては、有名で姿形から・・・別名:「ゆうれい茸(幽霊茸)」・・・なるほど、暗い場所で観察すると、確かに幽霊のようである。
近くに=ベニタケ属=のキノコがあったが、これらの=菌類=と=モノトロポイド菌根を形成してそこから栄養を得るという。
日本全土・千島列島・台湾・中国・朝鮮半島・インドシナ・ビルマ・ヒマラヤに分布するという。