「ヤマトシリアゲ」は、虫の掃除屋さん |
台風一過になるかと思ったら、時速15キロというユックリした速度で通過しているので、まだ、台風の中心は、房総半島東にあって、自宅近くでは風と小雨がちらついている・・・。
今日、取り上げる昆虫クンは、ウスバカゲロウやトビケラ、などといった脈翅類に近い仲間「ヤマトシリアゲ」というのを掲載したい。
大きさは17ミリぐらいの昆虫で、種類によって大きさも色々あるし、斑紋も変化が多く、同定はむずかしい・・・。
写真のシリアゲムシはどうやら「ヤマトシリアゲ」らしいが捕まえなかったので、これ以上は判らない・・・。シリアゲムシは、英語でscorpion fly と言って、さしずめ「さそり虫」とでも訳すのだろうか、面白い名前がつけられている。
昆虫図鑑などで、シリアゲムシという名前は知っていても、フィールドで注意していないと目に触れる事は少ない・・・。
湿った草地などで観察できるが、良く観察すると、雄の腹部先端が「クルリと上に反り返り」まるで、サソリ(蠍)が尻尾を振り上げた時のようになる。
英語のスコーピオン・フライという名前がピッタリの姿勢にビックリしてしまう。
翅の模様は、種類によって帯状、斑点、など多彩で、触角も長い。
表題を「虫の掃除屋さん」としたのは、この虫、他の昆虫の死体を食べたり、長い「口吻」でキイチゴなども食べる。動作は緩慢というが、未だユックリ観察したことがない。
2004-5-12 「ヤマトシリアゲ」
*ヤマトシリアゲ
2006-5-18 自宅近くの公園にて「ヤマトシリアゲ」狭山市
2005-9-28 尻尾をサソリのように持ち上げた「シリアゲムシ」
埼玉県:北本自然観察公園にて
*上の写真、この個体は、旧名:「ベッコウシリアゲ」♂と思われる。
「ヤマトシリアゲ」と「ベッコウシリアゲ」を昔、別種と考えた時期があったのですが、今では、「黒色型」と「褐色型」というふうに分ける考え方が広く使われるようになってきました。現在では、同一種とする考え方に統一されているようです。
2005-10-11 旧名:「ベッコウシリアゲ」♀ 埼玉県:北本市にて