頭の=突起(とっき)=・・・下唇鬚(かしんしゅ)でした! |
昨日、掲載した・・・=チョウの頭の突起(とっき)=は、「下唇鬚(かしんしゅ)」でした・・・。通常、=下唇鬚(かしんしゅ)=は、口器の一部で頭部下面から前方に突き出しています・・・テングチョウなどは良く分かります。=セセリチョウ=は、どちらかと言うと蛾に近く、小さな蛾類で「下唇鬚(かしんしゅ)」が発達し大きな蛾でも、アツバ亜科、クルマアツバやテングアツバで見られると言う。
分類を研究している方は、この「下唇鬚」で随分役に立つと言います。これらは蛾の頭部にある鼻(突起のこと)のように見える部位で、第1節(太く短い)、第2節(細長い)、第3節(様々な形)があるといい、主に=小さい蛾=で発達すると言う。
このチョウの鼻のようなものを=パルピ(palpi)=といいます。
この尖った突起の機能については、諸説があり、判らない部分が多いのですが、①先端が開いて、匂い感覚を持つ触角のような機能をもつものではないか・・・と言われています。②この他には、複眼を掃除する機能がある・・・これだと、口吻を挟み込むようになっているので、掃除効果があるかもしれない。
この「セセリチョウ」科の場合・・・=下唇鬚(かしんしゅ)=が下面前方に突き出すのではなく、全体を上に向けているのかもしれない・・・。
手持ちの=セセリチョウ科=の写真を確認したら・・・=「下唇鬚(」かしんしゅ)」=を上のほうに向けて角(つの)のようになっている写真が何種か見つかりました。
昨日の「カラフトセセリ」のパルピは上に突き出すようにしているので、大きく目立った=下唇鬚(かしんしゅ)=が鬼の角のように見えたのでしょう・・・。
*この=パルピ=は、アゲハチョウの仲間、シロチョウの仲間では見られないものが多いといいます。*下の画像は、群馬県:榛名高原で見たThymelicus類です・・・=パルピ(下唇鬚)=が発達している。
そういうことなんですね。
機能も何となく納得です。
セセリチョウ科は、パルピを上方向に向けているんですね・・・今まで、前方に向けているものとばかり思っていたために、すごい事をやらかしてしまいました・・・すみませんです。
パルピの構造や種類による変化なども今後調べてみます・・・。
=カラフトセセリ=は、特別に大きいような気がしています・・・。
触覚と違って、機能がはっきりしない分、余り関心を惹いてこなかったのでしょうか。カラフトセセリは未見なだけに楽しみが増えました。
(本ページのセセリは、どちらもヘリグロの雄の方でしょうか)