オロピリカ川の「ホソバヒョウモン」別名:「ヒメカラフトヒョウモン」 |
最終日の午後、雲が大分多くなってきましたが、オオイチモンジのメッカ・・・丸瀬布の林道など数箇所を訪ねてみました・・・、次第に空は暗くなっていきます・・・これらの林道にはオオイチモンジやホソバヒョウモンなどが観察できると予想していたからです・・・。然し、ポイント周辺を探しますが、=オオイチモンジ=の姿は見られません・・・やはり曇って肌寒い陽気では少し無理なようです・・・同じように「ホソバヒョウモン」も発生期の終盤とはいえ、全然見かけないというのもおかしいです・・・。ウーン!水平分布が「カラフトヒョウモン」よりも狭いとは云えおかしい・・・。
諦めて、車に戻ろうとしたら、小型の=ヒョウモン=が居ました・・・「ヤッター!ホソバヒョウモン!・・・」そのまま静かに何枚か撮影させてもらいました・・・。
この「ホソバヒョウモン」・・・chochoensis が中学生の頃に良く使っていた平山修次郎の図鑑では、確か、「ヒメカラフトヒョウモン」という和名だったと記憶しています。その当時、北方系の=ヒョウモンチョウ=は、大雪山系の「アサヒヒョウモン」・「カラフトヒョウモン」・「ヒメカラフトヒョウモン」の3種だったので憧れの眼で良く図鑑をめくっていたものです・・・。しかし、この遠征中・・・随分とこの「ホソバヒョウモン」を探しましたが、結果としては、観察できたのは、この時の1頭だけでした。来年、もし再訪することが出来るなら、「カラフトヒョウモン」も観察できる時期・・・6月下旬に来て見たい・・・そう思わずにはいられませんでした・・・。
この「ホソバヒョウモン」、=ホソバヒョウモン属・clossiana属=の仲間で前述のアサヒヒョウモン・カラフトヒョウモン・と同じ分類になっています。この属名:clossiana というのは、Glossiana (ギリシャ語:Glossa+接尾語・・・舌のようなという意味)、もしくは、同じギリシャ語:klosso (雄鶏の鳴き声)と想像されるようですが、ハッキリしないようです・・・。また、種名:thore (トール)というのは、北欧神話に出て来る神様で、地球、つまり我々の住む世界、地上界の守護神、雷・天候・豊穣の支配者の神々のなかの一つ、「雷神」であるといわれています。今回の北海道旅行・・・どうやら「雷神:トール」に嫌われてしまったのかもしれません・・・。
2009-7-24 別名:「ヒメカラフトヒョウモン」=「ホソバヒョウモン」
北海道:紋別郡:オロピリカ川にて
*ホソバヒョウモン Clossiana thore Hubner, 1803-1804
ツマグロヒョウモン以外にはめったに遭遇しない
ヒメオオとしては区別がうまくつかないなりにどの
子もカッコ良く見えます。
北海道シリーズの写真を見ていると、また少し標高
の高いところに行ってみたくなりました。
珍しい蝶ではないですが、時期的に個体数が少なくなっているのかもしれません。標高上げるか、林道の奥ならもう少しチャンスがあるかもしれません。
勿論、天候は重要な条件ですが。